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2010


意外な展開

極めてコンペティティブなIZOD インディカー・シリーズでは、ある1戦では惜しいところで勝利を逃す大活躍を示したとしても、次の1戦でも同じように優勝争いができるとは限らない。

佐藤琢磨とレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、自分たちのダラーラ・ホンダが思うように走らず、数多くのバトルをしながらも13位という結果に満足しなければならなかったミドオハイオの週末に、この事実を思い知らされたことだろう。

ある場面では、2週間前にエドモントンで琢磨の優勝を阻んだエリオ・カストロネヴェスとバトルをしたが、今回の場合、ふたりの争いは18番手を賭けたものだった。物事の移り変わりの、なんと速いことか……。

「ミドオハイオはいつ走っても楽しいコースです」と琢磨。「過去2年間はいずれも上位争いをしていたので、今回はエドモントンの後ということもあり、大きな期待を抱いてこのレースに挑みました。チームはいい勢いを保っていたし、ミドオハイオで開かれた今年のホンダ・インディ200ではボビー・レイホールがグランド・マーシャルを務める特別な1戦となっていました。しかも、今回はアメリカン・ルマン・シリーズにエントリーする彼のチームもレースを戦っていたので、僕たちにとってはとても大切な週末となり、いい結果が残せることを期待していました」

「レースが開催される前の週、このサーキットでテストを行いましたが、マシーンのバランスやスピードには必ずしも満足できませんでした。僕たちはたくさんのことを試したものの、半日ほど雨が降った影響で時間不足となり、テストプログラムをすべて消化することはできませんでした」

「このため、最初の2回のフリープラクティスでもテストプログラムの続きを行いましたが、十分なスピードが手に入らなかったうえ、マシーンのバランスに関する問題も抱えていました」

予選グループ内における琢磨の順位は9番手。あとコンマ1秒でトップ6に入り、セグメント2に進出できるところだったが、同じような状況のドライバーは琢磨以外に3人もいた。「ミドオハイオではいつもそうですが、信じられないほどコンペティティブなセッションでした。できることはすべてやったにもかかわらず、ほんの少しというところでセグメント1を突破できませんでした。セッションが進むにつれて、僕たちはトップとの差を縮めていきましたが、満足できたことは一度もありません。なにしろ、2週間前にはあれほどコンペティティブだったのですから」

カストロネヴェスがペナルティを受けたため、琢磨は予選結果からひとつ繰り上がって17番グリッドよりスタートすることになった。レース当日のウォームアップが雨となった影響でマシーンのさらなる熟成は諮れなかったものの、ここで琢磨は5番手タイムをたたき出す。「雨が降ったため、ウォームアップの開始が遅れました。プライムタイアを履いたときのスピードとスタビリティの改善を目指し、僕たちは前日からセッティングを変更していました。けれども、ドライセッションでその感触を確認するチャンスを逃すことになりました。そこでレースもウェットになることを期待したのですが、残念ながらコースはドライに転じてしまいました!」

スタートは極めつけの接戦となった。琢磨はかつてのチームメイトであるトニー・カナーンを抜いて15番手に浮上したものの、これは最初のピットストップを行うまでのごく短い時間に過ぎなかった。「雨が降ったためにコース上には泥がたくさん残っていました。この影響でグリップレベルは恐ろしいほど低く、マシーンがいたるところでスライドしたため、接近戦が繰り広げられることになったのです」

「2ストップ作戦でレースを走りきるのは非常に難しい状況でした。そうするには、かなりの燃料をセーブしなければならず、僕たちのスタートポジションを考えると有効な作戦とは思えませんでした。実際、少なくない数のドライバーが3ストップ作戦を選んでいたので、僕たちもそうしました。最初は様子を見るため、僕たちはプライムタイアでスタートしましたが、それから数周で早めのピットストップを行ってオルタネートタイアに履き替えたので、ペースを思いきり上げられるようになりました」

今回のミドオハイオも、エドモントンに続いて1度もコーションが出ないレースとなったため、戦略が大きな違いを生み出すことはなかった。そして琢磨は、グレアム・レーホールやジョルジョ・パンターノらとのバトルを楽しみつつも、レース中のほとんどの時間を13〜19番手争いのために費やした。

「ピットストップを行ってから数周の間はバランスがあまりよくなく、ペースを上げるのは困難な状況でした。ピットアウトしてタイアがまだ冷えた状態のドライバーはオーバーテイクできましたが、僕が冷えたタイアを履いているときは逆に追い越されることとなりました。オーバーテイクの数は多く、とてもエキサイティングでしたが、僕たちのスピードは十分とはいえず、ふたつか3つほどポジションを上げるのが精一杯でした」

あるときなどはパンターノ、それにメカニカルトラブルを抱えて周回遅れとなったライアン・ハンター-レイと3人並んでターン4に進入するシーンも見られた。「不運にも、僕たちは3人同時にアペックスにつこうとしていました。ジョルジョがイン側にいて、僕はライアンを避けようとしましたが、結果的に僕はふたりに挟まれる格好となり、行き場を失ってしまいました。このときライアンと接触しましたが、マシーンにダメージはありませんでした」

最後の数周はジョセフ・ニューガーデンの直後につけて走行したが、オーバーテイクはできなかった。「走り始めたばかりのとき、オルタネートタイアは良好なグリップ力を発揮してくれました。けれども、誰もが予想していたとおりデグラレーションがあり、最終的にオルタネートタイアとプライムタイアの差はほとんどなくなっていました」

ミドオハイオのレースを終えたインディカー・サーカスは西に向かい、3週間後にソノマで開かれる1戦に臨む。「来週、僕たちはソノマでテストを行います」と琢磨。「バーバー・モータースポーツ・パークでもミドオハイオでもコンペティティブではなかったので、僕たちはロードコース用パッケージで少し苦しんでいるように思います。今年はタイアの構造が変更されましたが、これを装着してロードコースを走行する際のスピードをもう少し高めたいと考えています。ソノマは素晴らしいコースで、ここでのドライビングをいつも楽しんできました。だから、今回のテストで何かいいものが見つかればいいと期待しているところです」

written by Marcus Simmons

POS.  DRIVER/TEAM No START LAPS LL Status PTS
1 Scott Dixon
Target Chip Ganassi Racing
9 4 85 26 Running 50
2 Will Power
Team Penske
12 1 85 57 Running 43
3 Simon Pagenaud
Schmidt/Hamilton Motorsports
77 3 85 0 Running 35
4 Sebastien Bourdais
TrueCar Dragon Racing Chevrolet
7 6 85 0 Running 32
5 James Hinchcliffe
Andretti Autosport
27 15 85 2 Running 30
6 Tony Kanaan
KV Racing Technology
11 18 85 0 Running 28
7 Ryan Briscoe
Team Penske
2 5 85 0 Running 26
8 Marco Andretti
Andretti Autosport
26 8 85 0 Running 24
9 JR Hildebrand
Panther Racing
4 12 85 0 Running 22
10 Alex Tagliani
Team Barracuda-BHA
98 14 85 0 Running 20
11 Graham Rahal
Service Central Chip Ganassi Racing
38 21 85 0 Running 19
12 Josef Newgarden
Sarah Fisher Hartman Racing
67 9 85 0 Running 18
13 Takuma Sato
Rahal Letterman Lanigan Racing
15 17 85 0 Running 17
14 Giorgio Pantano
NovoLog FlexPen Chip Ganassi Racing
83 24 85 0 Running 16
15 Rubens Barrichello
KV Racing Technology
8 13 85 0 Running 15
16 Helio Castroneves
Team Penske
3 23 85 0 Running 14
17 Dario Franchitti
Target Chip Ganassi Racing
10 2 85 0 Running 13
18 Justin Wilson
Dale Coyne Racing
18 11 85 0 Running 12
19 James Jakes
Dale Coyne Racing
19 20 85 0 Running 12
20 EJ Viso
KV Racing Technology
5 19 85 0 Running 12
21 Mike Conway
A.J. Foyt Enterprises
14 16 85 0 Running 12
22 Ed Carpenter
Ed Carpenter Racing
20 25 84 0 Running 12
23 Simona de Silvestro
Lotus-HVM Racing
78 22 83 0 Running 12
24 Ryan Hunter-Reay
Andretti Autosport
28 7 79 0 Mechanical 10
25 Oriol Servia
Panther/Dreyer & Reinbold Racing
22 10 78 9 Running 10




佐藤琢磨、ホンダ・インディ200で13位完走

2012-08-05

本日、オハイオ州レキシントンのミドオハイオ・スポーツカー・コースでホンダ・インディ200の決勝レースが行われ、佐藤琢磨は13位で完走を果たした。他の多くのドライバーが2ストップ作戦を選ぶなか、17番グリッドからスタートした琢磨は3ストップ作戦を選択。フルコーションが一度もでないままレースは進行し、琢磨は13位でチェッカードフラッグを受けた。

佐藤琢磨のコメント
「タフなレースでした。僕たちにとっては大切な週末で、スタッフ全員、懸命に働きましたが、残念ながら自分たちに必要なスピードを手に入れることはできませんでした。スティントの最初はバランスが良好でした。けれども、スウィートスポットはあまりに狭いように感じられました。このため、スティントの中ほどではまだ状況がよくても、最終的にはグリップを失ってしまいました。コース上で何人かをオーバーテイクするいっぽうで、何人かに抜かれてしまいました。最終的にはいくつか順位を上げられましたが、それで十分とはいえませんでした。いまは、ソノマでテストを行い、ロードコース・コンフィギュレーションの理解が深まることを期待しているところです」

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのプレスリリースより

POS.  DRIVER/TEAM No Time Speed
1 Will Power
Team Penske
12 01:05.6474 123.825
2 Dario Franchitti
Target Chip Ganassi Racing
10 01:05.8950 123.360
3 Simon Pagenaud
Schmidt/Hamilton Motorsports
77 01:05.9038 123.343
4 Alex Tagliani
Team Barracuda-BHA
98 01:06.0047 123.155
5 Scott Dixon
Target Chip Ganassi Racing
9 01:06.0967 122.983
6 Ryan Briscoe
Team Penske
2 01:06.2005 122.791
7 Sebastien Bourdais
Dragon Racing
7 01:05.9405 123.275
8 Ryan Hunter-Reay
Andretti Autosport
28 01:06.0660 123.041
9 Marco Andretti
Andretti Autosport
26 01:06.1142 122.951
10 Josef Newgarden
Sarah Fisher Hartman Racing
67 01:06.1721 122.843
11 Oriol Servia
Panther/Dreyer & Reinbold Racing
22 01:06.2053 122.782
12 Justin Wilson
Dale Coyne Racing
18 01:06.6613 121.942
13 Helio Castroneves
Team Penske
3 01:06.7041 121.864
14 JR Hildebrand
Panther Racing
4 01:06.3768 122.464
15 Rubens Barrichello
KV Racing Technology
8 01:06.7101 121.853
16 James Hinchcliffe
Andretti Autosport
27 01:06.4349 122.357
17 Mike Conway
A.J. Foyt Enterprises
14 01:06.7807 121.724
18 Takuma Sato
Rahal Letterman Lanigan Racing
15 01:06.4404 122.347
19 Tony Kanaan
KV Racing Technology
11 01:06.8433 121.610
20 EJ Viso
KV Racing Technology
5 01:06.4511 122.328
21 James Jakes
Dale Coyne Racing
19 01:07.1234 121.102
22 Graham Rahal
Service Central Chip Ganassi Racing
38 01:06.6250 122.008
23 Simona de Silvestro
Lotus-HVM Racing
78 01:08.0737 119.412
24 Charlie Kimball
Novo Nordisk Chip Ganassi Racing
83 01:07.0348 121.262
25 Ed Carpenter
Ed Carpenter Racing
20 01:08.5116 118.649




佐藤琢磨、18番手でミドオハイオの予選を通過

2012-08-04

本日、オハイオ州レキシントンのミドオハイオ・スポーツカー・コースでホンダ・インディ200の公式予選が行われ、佐藤琢磨はグループ2のラウンド1で1分06秒4404(122.347mph。約195.8㎞/h)を記録して18番手となった。トップはウィル・パワーの1分05秒6474(123.825mph。約198.1㎞/h)。

佐藤琢磨のコメント
「これまでの2年間でいい結果を残し、とても好きなサーキットだったので、予選で好成績を得られなかったのは残念です。予選で次のステージに進出するのに必要なスピードを手に入れられなかったことを残念に思っています。ミドオハイオではいつもそうですが、今日もとてもコンぺティティブな戦いが繰り広げられました。僕たちはマシーンを煮詰め、プラクティスから大きな進歩を果たしました。本当に驚くくらいラップタイムは速くなりましたが、それでも次のステージに進むには不十分でした。あとコンマ2、3秒でQ2に進出できるところでしたが、いずれにせよ、もう少しマシーンを速くしなければいけません。予選とプラクティスで学んだ経験を生かし、明日に向けて引き続き作業を行っていく予定です」

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのプレスリリースより

POS.  DRIVER/TEAM No Time Speed
1 Will Power
Team Penske
12 01:06.8632 121.574
2 Scott Dixon
Target Chip Ganassi Racing
9 01:07.0213 121.287
3 Marco Andretti
Andretti Autosport
26 01:07.0644 121.209
4 Simon Pagenaud
Schmidt/Hamilton Motorsports
77 01:07.1063 121.133
5 Graham Rahal
Service Central Chip Ganassi Racing
38 01:07.1088 121.129
6 James Jakes
Dale Coyne Racing
19 01:07.2401 120.892
7 Josef Newgarden
Sarah Fisher Hartman Racing
67 01:07.3133 120.761
8 Alex Tagliani
Team Barracuda-BHA
98 01:07.3463 120.702
9 Dario Franchitti
Target Chip Ganassi Racing
10 01:07.3574 120.682
10 Mike Conway
A.J. Foyt Enterprises
14 01:07.3899 120.623
11 Sebastien Bourdais
Dragon Racing
7 01:07.4599 120.498
12 Oriol Servia
Panther/Dreyer & Reinbold Racing
22 01:07.5207 120.390
13 JR Hildebrand
Panther Racing
4 01:07.5361 120.362
14 Helio Castroneves
Team Penske
3 01:07.5518 120.334
15 Ryan Briscoe
Team Penske
2 01:07.5909 120.265
16 Ryan Hunter-Reay
Andretti Autosport
28 01:07.6638 120.135
17 James Hinchcliffe
Andretti Autosport
27 01:07.6766 120.112
18 Justin Wilson
Dale Coyne Racing
18 01:07.7670 119.952
19 Takuma Sato
Rahal Letterman Lanigan Racing
15 01:07.7677 119.951
20 Rubens Barrichello
KV Racing Technology
8 01:07.8628 119.783
21 EJ Viso
KV Racing Technology
5 01:07.9241 119.675
22 Tony Kanaan
KV Racing Technology
11 01:07.9520 119.626
23 Charlie Kimball
Novo Nordisk Chip Ganassi Racing
83 01:08.0753 119.409
24 Simona de Silvestro
Lotus-HVM Racing
78 01:08.4263 118.796
25 Ed Carpenter
Ed Carpenter Racing
20 01:08.9171 117.950




佐藤琢磨、ミドオハイオの初日は19番手

2012-08-03

本日、オハイオ州レキシントンで開催されたホンダ・インディ200の初日プラクティスにおいて、佐藤琢磨は33ラップをして1分07秒7677(119.951mph。約191.9㎞/h)を記録し、19番手につけた。トップはウィル・パワーの1分06秒8632(121.574mph。約194.5㎞/h)だった。

佐藤琢磨のコメント
「先週のテストで始めた作業を引き続き行っています。天候の関係で作業はまだたくさん残っています。今回はマシーンの変更も行っており、プラクティスでは様々なことを試しました。コースの状況は少し変わっています。当初、路面に油が浮いていてグリップが低く、ミドオハイオの典型的なコンディションでした。けれども、その後は急速にラバーが乗り、セッション前半の間にコースの状態はだいぶ改善されました。今日は自分たちのポテンシャルを出し切ることができませんでした。いくつかのことを試しましたが、引き続きバランスの面で苦労しています。今後、データを見直し、作業に取り組んでいくことになります」

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのプレスリリースより