英国武者修業 １９９７年、２０歳になった僕はSRS-Fとの同時進行で、レーシングカートにも狂ったように乗り始めました。地方選手権を始め数々のカートレースに参戦し、数々の貴重な経験を積みました。当初の最大目標であったSRS-Fスカラシップも獲得し、フォーミュラーレースへの道が開けたのが翌１９９８年。童夢・無限ホンダより全日本F３への参戦を経て同７月に渡英し、イギリスでのレース参戦を開始しました。 モータースポーツキャリアが極めて浅かった僕は、ダイヤモンドレーシングチームより、ジュニア・フォーミラーのカテゴリーで徹底的に経験を積むことにしました。 F-Vauxhall Jr.ではイギリスのサーキットを学び、レーシングカートのような激しいフォーミラー・レースを体験。翌９９年にF-OPELへステップアップしてからは、ヨーロッパのサーキット転戦するユーロシリーズへ参戦。９カ国を転戦するこのシリーズでは常に環境が変化する為、素早い順応性が求められ、毎レースがダブルヘッダーで行われる激戦のサバイバルレースから、短期間でとても内容の濃い経験が積むことができました。シーズン後半からはイギリスF3ナショナルクラスへ参戦。イギリスレース界での名手、マーティン・オコネルとの勝負で、僕はF３チームに対して自分のレースを強くアピールすることに成功。ナショナルクラス３勝というリザルトは、彼との勝負があって初めて意味の出てくるものでした。

プロローグ／1999 Diamond Racing Team／2000 Carlin Motor Sport