

いまから30年か40年が過ぎて、佐藤琢磨が自分の孫からレースのキャリアを訊ねられたとき、おそらくいちばん思い返したくない1戦が2012年のIZODインデーカー・シリーズのソノマ戦であろう。実際、ボルチモアのレースが終わってチームがパッキングを行なっている来週の日曜日の晩には、おそらく琢磨の記憶から消え去っていても不思議ではないくらい、取るに足らないレースだったといえる。
北カリフォルニアに建つこのサーキットではエンジンが早々とトラブルを起こしたため、琢磨はレースで汗をかく暇さえなかった。予選は24位。しかし、ペナルティにより26番グリッドからスタートした琢磨は、順位を上げる機会が与えられるより前にリタイアに追い込まれたのである。
またもや苦戦を強いられたロードコースでの1戦……。琢磨のレーシングキャリアの原点でもあるロードコースで、しかも、この丘の近くにあるツイスティーなコースでは事前にテストも行なったというのに、No.15をつけたレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのダラーラ・ホンダは期待されたようなパフォーマンスを発揮することができなかったのだ。
「前戦のミドオハイオが終わったところで規定の走行距離に達したため、僕たちはエンジンを交換しました。テストを行なったのは、その後のことです」と琢磨。「ところが、テスト・デイの段階で、このエンジンにはもう問題が起き始めていました。ホンダはその解決に取り組んでくれましたが、完治することはなく、レースウィークはずっと小さな問題に悩まされ続けました。もっとも、僕たちにはどこに原因があるのかもわかりませんでした」
「テストでは、スピードを改善するため、いくつかの試みを行ないました。残念なことに、今年はロードコース用のタイアを装着すると苦戦するという状況が続いていました。これとは対照的に、ストリートコース用タイアのコンストラクションとは相性がよかったのですが、ロードコースではいつも競争力が不足しているように思われていたのです。僕たちは、良好なバランスとメカニカル・グリップを追い求め、様々なテスト・アイテムを試しました。実際、これで改善を図れた部分もありましたが、それはライバルたちにとっても同じこと!おかげで、僕たちがいくぶんギャップを縮めたとしても、“躍進”といえるほど大きく順位を上げることはできませんでした。僕はタイムシートのほぼ最後尾をさまよっていましたが、これほど辛いことはありません」
週末に行なわれたフリープラクティスで、チームはいくつもの大幅な変更をマシーンに加えた。「セットアップのフィロソフィーを何度も変えました。大きな変更を繰り返し行なったので、細かなチューニングを実施する時間は残されていません。しかも、僕たちはシーズン6基目のエンジンを投入したため、10グリッド・ダウンのペナルティも科せられることになっていたので、予選は、レッド・タイアを履いたときにどれだけ速くなるかを確認するだけとなりました。そこで、僕はあまりプッシュすることなく、ただ計測ラップを3周こなし、レースのためにレッド・タイアをセーブすることにしました」
琢磨は自分の予選グループで12番手となったが、セグメント2に進出できるトップ6との間にはいささかギャップがあった。この結果、琢磨は予選24位となり、ペナルティのため27台中26番目のグリッドからスタートすることが決まった。「レースデイの朝のウォーミングアップでは、これまでに試したことのない新しいセットアップを施し、これはポジティブな効果をもたらしました。僕たちのラップタイムは最後尾に近いものでしたが、このとき、多くのドライバーがレッド・タイアを履いていました。マシーンはより安定し、グリップが向上するなど、改善が図られたので、これについては嬉しく思いました」
「レースはアグレッシブな戦略で戦うつもりでしたが、エンジン・トラブルはスタートの段階でもう始まっており、最終的に2周目のターン7で息絶えてしまいました」
それにも増して悪いことに、これでエンジン交換を行なえば、ボルチモアでも再び10グリッド・ダウンのペナルティが科せられることになってしまう。「決勝前日の晩、メカニックたちは本当に懸命に働いてくれました。それを思うと残念でなりません。何度もマシーンを変更しなければいけなかったのに、彼らは完璧な作業をこなしてくれた。それが報われなかったので、悔しくて仕方ありません。ソノマを走るのは大好きなんですが、どうやらソノマのほうは僕をあまり好きではないようです!」
「これまで、僕たちは市街地サーキットで好成績を収めてきたので、ボルチモアではコンペティティブになれると期待しています。ここは素晴らしいコースで、昨年も大いに楽しみましたが、オーバーテイクの面でもいいサーキットだといえます。コースは多少、変更を受けましたが、おそらく問題はないはずです。まずは予選で最高の結果を残せるように努力します。そうすれば、ペナルティの影響を最小化できるでしょう。シーズン最後となる市街地サーキットでは、是非ともいい成績を残したいですね」
written by Marcus Simmon
| POS. | DRIVER/TEAM | No | START | LAPS | LL | Status | PTS |
| 1 | Ryan Briscoe Team Penske |
2 | 2 | 85 | 27 | Running | 50 |
| 2 | Will Power Team Penske |
12 | 1 | 85 | 57 | Running | 43 |
| 3 | Dario Franchitti Target Chip Ganassi Racing |
10 | 6 | 85 | 0 | Running | 35 |
| 4 | Rubens Barrichello KV Racing Technology |
8 | 11 | 85 | 0 | Running | 32 |
| 5 | Graham Rahal Service Central Chip Ganassi Racing |
38 | 13 | 85 | 0 | Running | 30 |
| 6 | Helio Castroneves Team Penske |
3 | 4 | 85 | 0 | Running | 28 |
| 7 | Simon Pagenaud Schmidt/Hamilton Motorsports |
77 | 9 | 85 | 0 | Running | 26 |
| 8 | JR Hildebrand Panther Racing |
4 | 15 | 85 | 0 | Running | 24 |
| 9 | Alex Tagliani Team Barracuda-BHA |
98 | 8 | 85 | 0 | Running | 22 |
| 10 | Tony Kanaan KV Racing Technology |
11 | 16 | 84 | 0 | Running | 20 |
| 11 | Justin Wilson Dale Coyne Racing |
18 | 20 | 84 | 0 | Running | 19 |
| 12 | James Jakes Dale Coyne Racing |
19 | 24 | 84 | 0 | Running | 18 |
| 13 | Scott Dixon Target Chip Ganassi Racing |
9 | 5 | 84 | 0 | Running | 17 |
| 14 | Mike Conway A.J. Foyt Enterprises |
14 | 14 | 84 | 0 | Running | 16 |
| 15 | Sebastian Saavedra AFS Racing/Andretti Autosport |
17 | 23 | 84 | 0 | Running | 15 |
| 16 | EJ Viso KV Racing Technology |
5 | 17 | 84 | 0 | Running | 14 |
| 17 | Simona de Silvestro Lotus-HVM Racing |
78 | 27 | 84 | 0 | Running | 13 |
| 18 | Ryan Hunter-Reay Andretti Autosport |
28 | 7 | 84 | 1 | Running | 12 |
| 19 | Oriol Servia Panther/Dreyer & Reinbold Racing |
22 | 18 | 84 | 0 | Running | 12 |
| 20 | Ed Carpenter Ed Carpenter Racing |
20 | 25 | 84 | 0 | Running | 12 |
| 21 | Charlie Kimball Novo Nordisk Chip Ganassi Racing |
83 | 21 | 82 | 0 | Running | 12 |
| 22 | Sebastien Bourdais Dragon Racing |
7 | 3 | 63 | 0 | Contact | 12 |
| 23 | Josef Newgarden Sarah Fisher Hartman Racing |
67 | 22 | 62 | 0 | Contact | 12 |
| 24 | Katherine Legge Dragon Racing |
6 | 19 | 48 | 0 | Mechanical | 12 |
| 25 | Marco Andretti Andretti Autosport |
26 | 12 | 46 | 0 | Mechanical | 10 |
| 26 | James Hinchcliffe Andretti Autosport |
27 | 10 | 35 | 0 | Mechanical | 10 |
| 27 | Takuma Sato Rahal Letterman Lanigan Racing |
15 | 26 | 2 | 0 | Mechanical | 10 |
佐藤琢磨、ソノマはエンジン・トラブルによりリタイア
2012-08-26
本日、カリフォルニア州ソノマのソノマ・レースウェイにおいて、GoPro インディ グランプリ・オブ・ソノマの決勝レースが行なわれ、佐藤琢磨は2周を走行したところでエンジン・トラブルが発生し、リタイアに終わった。
佐藤琢磨のコメント
「難しい週末でした。良好なバランスを求めてチームは懸命に働いてくれました。週末を通じて、いくつかの部分では満足のいく進化を果たしましたが、自分たちの望むスピードが手に入ることはついになく、最終的にはエンジン・トラブルが発生し、とても短いレースとなりました。今朝のウォームアップでセットアップ変更を行ったところ、ポジティブな感触を得ていたので、この結果はとても残念です。次のレースがボルチモアで開かれるのを楽しみにしています。今年は市街地コースでコンペティティブだったので、ボルチモアでもきっと力強くレースを戦えるはずです」
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのプレスリリースより
| POS. | DRIVER/TEAM | No | Time | Speed |
| 1 | Will Power Team Penske |
12 | 01:17.2709 | 111.116 |
| 2 | Ryan Briscoe Team Penske |
2 | 01:17.4347 | 110.881 |
| 3 | Sebastien Bourdais Dragon Racing |
7 | 01:17.7497 | 110.431 |
| 4 | Helio Castroneves Team Penske |
3 | 01:18.1090 | 109.923 |
| 5 | Scott Dixon Target Chip Ganassi Racing |
9 | 01:18.2126 | 109.778 |
| 6 | Dario Franchitti Target Chip Ganassi Racing |
10 | 01:18.3462 | 109.591 |
| 7 | Ryan Hunter-Reay Andretti Autosport |
28 | 01:18.3355 | 109.605 |
| 8 | Alex Tagliani Team Barracuda-BHA |
98 | 01:18.4168 | 109.492 |
| 9 | Simon Pagenaud Schmidt/Hamilton Motorsports |
77 | 01:18.4334 | 109.469 |
| 10 | Justin Wilson Dale Coyne Racing |
18 | 01:18.6258 | 109.201 |
| 11 | James Hinchcliffe Andretti Autosport |
27 | 01:18.7885 | 108.975 |
| 12 | Rubens Barrichello KV Racing Technology |
8 | 01:18.9788 | 108.713 |
| 13 | Sebastian Saavedra AFS Racing/Andretti Autosport |
17 | 01:18.8918 | 108.833 |
| 14 | Marco Andretti Andretti Autosport |
26 | 01:18.8925 | 108.832 |
| 15 | Graham Rahal Service Central Chip Ganassi Racing |
38 | 01:18.8981 | 108.824 |
| 16 | Mike Conway A.J. Foyt Enterprises |
14 | 01:18.9048 | 108.815 |
| 17 | JR Hildebrand Panther Racing |
4 | 01:19.0931 | 108.556 |
| 18 | Tony Kanaan KV Racing Technology |
11 | 01:18.9475 | 108.756 |
| 19 | EJ Viso KV Racing Technology |
5 | 01:19.3953 | 108.142 |
| 20 | Oriol Servia Panther/Dreyer & Reinbold Racing |
22 | 01:18.9672 | 108.729 |
| 21 | Katherine Legge Dragon Racing |
6 | 01:19.6414 | 107.808 |
| 22 | Charlie Kimball Novo Nordisk Chip Ganassi Racing |
83 | 01:19.0262 | 108.648 |
| 23 | Josef Newgarden Sarah Fisher Hartman Racing |
67 | 01:19.7468 | 107.666 |
| 24 | Takuma Sato Rahal Letterman Lanigan Racing |
15 | 01:19.2821 | 108.297 |
| 25 | Simona de Silvestro Lotus-HVM Racing |
78 | 01:20.2295 | 107.018 |
| 26 | James Jakes Dale Coyne Racing |
19 | 01:19.5152 | 107.979 |
| 27 | Ed Carpenter Ed Carpenter Racing |
20 | 01:19.6837 | 107.751 |
佐藤琢磨、ソノマの予選は24位。ただしエンジン交換のペナルティで26番グリッドに降格。
2012-08-25
本日、カリフォルニア州ソノマのソノマ・レースウェイにおいて、GoPro インディ グランプリ・オブ・ソノマの公式予選が行なわれ、佐藤琢磨は1分19秒2821(108.297mph。約173.3km/h)を記録し、24番手となった。ただし、エンジン交換を行なったために10グリッド・ダウンのペナルティが科せられ、明日の決勝レースには26番グリッドから挑むことになった。トップはウィル・パワー(1分17秒2707/111.116mph。約177.8km/h)だった。
佐藤琢磨のコメント
「今日もタフな1日でした。バランス、スピード、そしてグリップレベルを向上させるのに本当に苦労しています。これまでたくさんのことを試し、昨晩はセットアップのフィロソフィーを見直すなど、解決策を求めてハードに働いています。僕たちは進歩し、トップとの差も縮まっていますが、その歩幅はまだまだ小さく、十分とはいえません。2回のプラクティス、そして1回の公式予選でセットアップまで変更しました。もう一度すべてのデータを見直し、ベストの状態を引き出す必要があります。できれば、明日のウォームアップまでにより快適なバランスとスピードを見つけ出し、いいレースを戦えることを期待しています。(エンジン交換のペナルティについては)結果的にスタートするポジションがあまり変わらなかったことが残念です」
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのプレスリリースより
| POS. | DRIVER/TEAM | No | Time | Speed |
| 1 | Will Power Team Penske |
12 | 01:18.6887 | 109.114 |
| 2 | Ryan Briscoe Team Penske |
2 | 01:18.8782 | 108.851 |
| 3 | Simon Pagenaud Schmidt/Hamilton Motorsports |
77 | 01:18.9228 | 108.790 |
| 4 | Dario Franchitti Target Chip Ganassi Racing |
10 | 01:19.0394 | 108.629 |
| 5 | Rubens Barrichello KV Racing Technology |
8 | 01:19.4015 | 108.134 |
| 6 | Sebastien Bourdais Dragon Racing |
7 | 01:19.4172 | 108.113 |
| 7 | Scott Dixon Target Chip Ganassi Racing |
9 | 01:19.4518 | 108.066 |
| 8 | Graham Rahal Service Central Chip Ganassi Racing |
38 | 01:19.5923 | 107.875 |
| 9 | Marco Andretti Andretti Autosport |
26 | 01:19.6270 | 107.828 |
| 10 | Sebastian Saavedra AFS Racing/Andretti Autosport |
17 | 01:19.6402 | 107.810 |
| 11 | Oriol Servia Panther/Dreyer & Reinbold Racing |
22 | 01:19.6631 | 107.779 |
| 12 | Justin Wilson Dale Coyne Racing |
18 | 01:19.6840 | 107.751 |
| 13 | Tony Kanaan KV Racing Technology |
11 | 01:19.6903 | 107.742 |
| 14 | JR Hildebrand Panther Racing |
4 | 01:19.8968 | 107.464 |
| 15 | James Jakes Dale Coyne Racing |
19 | 01:19.9588 | 107.380 |
| 16 | Helio Castroneves Team Penske |
3 | 01:19.9620 | 107.376 |
| 17 | Alex Tagliani Team Barracuda-BHA |
98 | 01:19.9917 | 107.336 |
| 18 | Josef Newgarden Sarah Fisher Hartman Racing |
67 | 01:20.1930 | 107.067 |
| 19 | Ryan Hunter-Reay Andretti Autosport |
28 | 01:20.2063 | 107.049 |
| 20 | James Hinchcliffe Andretti Autosport |
27 | 01:20.3667 | 106.835 |
| 21 | Mike Conway A.J. Foyt Enterprises |
14 | 01:20.4466 | 106.729 |
| 22 | EJ Viso KV Racing Technology |
5 | 01:20.6589 | 106.448 |
| 23 | Takuma Sato Rahal Letterman Lanigan Racing |
15 | 01:20.8900 | 106.144 |
| 24 | Simona de Silvestro Lotus-HVM Racing |
78 | 01:20.9382 | 106.081 |
| 25 | Charlie Kimball Novo Nordisk Chip Ganassi Racing |
83 | 01:21.0304 | 105.960 |
| 26 | Katherine Legge Dragon Racing |
6 | 01:21.1876 | 105.755 |
| 27 | Ed Carpenter Ed Carpenter Racing |
20 | 01:21.4132 | 105.462 |
佐藤琢磨、ソノマのプラクティスで19ラップを走行
2012-08-24
本日、カリフォルニア州ソノマのソノマ・レースウェイにおいて、GoPro インディ グランプリ・オブ・ソノマのプラクティス初日が行なわれ、佐藤琢磨は19ラップを走行して1分20秒8900(106.144。約169.8km/h)を記録し、23番手となった。トップはウィル・パワー(1分18秒6887/109.114mph。約174.6km/h)だった。
佐藤琢磨のコメント
「難しい1日でいた。先週のテストで試せなかったアイテムをトライできたという意味ではいいセッションでした。全体的には、バランスとグリップ・レベルの改善を図らないといけません。このふたつは、特に納得のいかない点です。パフォーマンス面では、さらにスピードを向上させる必要があります。最終的には時間切れとなってしまいました。もう少しやりたいことが残っていたのですが、幸いにも明日も天気は良好とのことなので、安定したコンディションのもとでマシーンの改善を図りたいと思います」
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのプレスリリースより
