スーパーアグリF1チームのカナダGPは残念な幕切れとなった。フランク・モンタニーは2ラップ目にエンジン・トラブルでリタイア、そしてチームメイトの佐藤琢磨は素晴らしい戦いぶりを見せてミッドランドF1のモンテイロに先行し、14位でフィニッシュするかに思われたが、レース終盤にターン9のウォールをすり抜けることができず、レースを終えた。

佐藤琢磨のコメント
「今日のレースでフィニッシュできなかったことは残念で仕方ありません。スタートは、1コーナーへのブレーキングで2台のミッドランドを追い抜くなど、とても上手くいっていました。その後、最初のセーフティーカーランが終わったところで、ふたつめのシケインで僕をパスしようとしたデイヴィド・クルタードにフロントウィングを壊されてしまい、ピットに戻らなければならないことになってしまいます。そこからレース終盤まで、僕はモンテイロの前でフィニッシュすることを目指し、本当にハードにプッシュし続け、最後のセーフティーカーランが終わってからもポジションを守るために攻め続けました。でも、この頃になるとサーキットはとても運転しづらいコンディションになっていました。砂利や埃で路面が覆われていたのです。けれども、ミッドランドを抑えるために僕は限界で走り続けなければいけませんでしたが、ほんの少しラインを外したところ完全にグリップを失い、フィニッシュまでたどり着くことができませんでした」

（スーパーアグリF1チームのプレスリリースより）

　 明るい日差しがスーパーアグリF1チームの流れを変えた。決勝に向けた準備を行なう本日、チームは何のトラブルも経験することなく、明日ノートルダム島のジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで開催されるカナダGPのセッティングを終了した。

佐藤琢磨のコメント
「午前中のプラクティスは順調でしたが、今週末はライバルにもっと近づけると期待していたので、予選でのラップタイムの差には少し落胆しています。明日に向けての準備は完了しており、決勝用のセッティングは良好なので、今はレースを楽しみに待っているところです」

（スーパーアグリF1チームのプレスリリースより）

　 目まぐるしく変化する空模様と路面コンディションのため、スーパーアグリF1チームにとっての2006年カナダGPは困難な幕開けとなった。SA05にはいくつかの問題が発生したものの、佐藤琢磨と山本左近は予定していたスケジュールを無事消化した。これに対し、フランク・モンタニーはまだ良好なセッティングを見出せずにいる。

佐藤琢磨のコメント
「今クルマのバランス取りが難航し、ハンドリングはひどいオーバーステアでしたが、まずまず順調な初日でした。マシーンの空力仕様がヨーロッパ戦で使っていたものとは異なるため、今朝はそのバランス取り作業とともに、タイアの評価を始めました。今朝は気温が低めで自分たちの選んだタイアの評価には不利な状況でしたが、天候が良くなった午後にはマシーンのバランス取りで苦労しました。今後はこれらの改善に取り組むことになりますが、できれば明日がいい一日になるといいですね」

（スーパーアグリF1チームのプレスリリースより）